さくらちゃん教

誰かの言葉に魅せられて離れられない時ってありますか。その人を尊敬し、その考えを尊重しそこに重きを置いて行動した時、それはもう宗教なのかもしれません。

【東大女子が選んだ】上野千鶴子の「おすすめ本」五選、フェミニズムを知ろう。

こんにちは。

最近、上野千鶴子さんにどハマりしているさくらちゃんです。

上野千鶴子さんといえば、最近、東京大学の入学式の祝辞で話題になりました。私は二年生なので直接祝辞は聞いていませんが、ツイッターで回ってきてすぐ読みました。大変な話題になりましたよね。彼女の言っていることは、賛否両論こそあれ、東大生の間でも多くの意見や議論を掘り起こして、さすが、かっこよく炎上を起こしてくれますねえ。

大好きです。

 

と言っている私ですが、私は今年の東大入学式の祝辞が終わるまで、上野千鶴子さんの名前も聞いたことがありませんでした......。教養不足です。しかもハマったのは6月ごろからなので、まだ二ヶ月くらいです。それでも、一冊読んだら、すぐに、次も!次も!となりました。

フェミニズムというのに興味はあるけれど、全く触れたこともないし、どんなものかもわからない、という方々!二ヶ月前の私と同じです。ぜひ、上野千鶴子さんの本を通じて、フェミニズムとは何か、そして自分の性への自己嫌悪や自分とは反対の性への嫉妬の原因と解決策を見つけてください。

そして、一番、彼女の本を読んで欲しいのは、やはり男の人なのです。

フェミニズムは女性の性からの解放を目標としていますが、そこに立ちはだかる問題は、もちろん、男の人と女の人、両方がいて成り立つものなのです。例えば、女性の会社内での権利を主張するとき、いくら女性が協力し団結して、正当なことを言ったとしても、男性側が認めなければ意味がないんです。男女両方がいてこそ起こる問題なので、当たり前ですが、どちらの側からも認められなければいけません。男性の理解が必要なんです。

女性は、自分の弱さを認めるために、男性は、自分の無知を認めるために、ぜひ読んで欲しいと私は思います。

もちろん、読んでもフェミニズムなんか女のたわごとだ、と言うのなら仕方ありませんが、主張を聞こうともしないのに、フェミニズムを否定しないでください。

 

男性には耳が痛い話がたくさんあると思いますが、それは社会に問題としてあるからこそ、そう感じるんです。それを、絶対に、言ったら批判や抑圧を受ける、と分かっていながらも黙っていられなかった強い女達がフェミニストになったんだと思います。全ての女の人にフェミニストの素質があり、全ての女の人にフェミニズムの思想が宿っています。けれど、「批判されるよりは、今のまま穏やかに過ごす選択をした人たち」か、「自分の苦しさを完全に自分や運命のせいにして気付いていない人たち」が、フェミニストではないのだと、私は上野千鶴子さんの本を読んで知りました。

私は後者だったので、自分の抱えていた苦しさが少し軽くなった分、次は主張をするかどうかの迷いが生じることとなりました。私は、今のところフェミニストではありません。でも、皆さんにフェミを知って欲しいとは思っています。

 

どうか、一冊でもいいので、上野さんの本を読んでから、社会に出て欲しいと、特に、強い人達に向けて思います。上野千鶴子さんが、東大の祝辞で「恵まれた環境と恵まれた能力とを、恵まれないひとびとを貶めるためにではなく、そういうひとびとを助けるために使ってください」と言ったのは、弱い人は、権力やお金、思想に負けてしまうから、立ち向かう余裕がないから、出来るとすればあなた達しかいないんだ、というメッセージだと思います。

まだまだ、私自身が言いたいことはあるのですが、今回は、どうしても読んで欲しいのでここら辺で切り上げて本の紹介に行きます。

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1.最初の1冊目は『上野千鶴子のサバイバル語録』

これは、正直、立ち読みでもいいです。タイトル通り、上野さんの語録、いわば名言を寄せ集めて一冊の本にしたものです。私が上野さんの本を読み始めるきっかけとなったのがこの本です。大学の書籍部の入ってすぐのところに置いてあったのをなんとなく手に取りました。名言集みたいなのが好きなので、よくネットやツイッターで調べたりしますが、この時もいくつかの名言にやられました。つまり、とりあえず、これを読んで、やられたと思った文章が引用されている本を見つけて、読むのがいいと思います。それか、彼女の本は、タイトルや目次もしっかりしているので、目次だけで興味があることかどうかが大体わかりますので、開いてみるのもおすすめです。

 

2.これだけは絶対読んで欲しい、必読の一冊『女ぎらい』

女性の皆さん、男性の皆さん、これを読んでください。土下座してお願いします。読んでください。きっと、読んだ後は、いろんな思いに満ち溢れるでしょう。これこそ、上野千鶴子の得意技、「炎上=心の葛藤を巻き起こす」一冊です。自覚のないミソジニー、女性嫌悪をあなたたちは自覚するべきなのです。「いや、おれは女大好きだから全然ミソジニーなんて感じたことないし」と思った、あなた。あなたです。最初の章で上野千鶴子にぶち殺されます。「私は女として本当に生まれてよかったと思ってるから、必要ないわ」と言ったそこのあなた。あなたです。きっと、読後、女であることが苦しくて泣いています。自覚することは苦しいことでもありますが、私はそれでも無知な自分であることよりも多くを知っている自分であることを選びました。結局、知らないという状態の方が苦しかったからです。

女性も男性も誰の中にでもある、ミソジニーを徹底的に上野千鶴子が語っている一冊です。

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女ぎらい:目次1

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女ぎらい:目次2




 

3.上野千鶴子の切れ味のいい文句に負かされたかったらこれ『身の下相談にお答えします』

これは、身の上、ではなく、身の下、ということで、下ネタもたくさん出てきます。一般人からの相談に上野千鶴子がバシバシずばずば回答していくという、質問箱の長文版みたいな感じですね。それにしては、キレすぎているけど。だから、とても読みやすくて、上野さんの非社会的な性格やユーモアたっぷりの文章センスを知りたかったらこれですね。不倫肯定、わはは、自己満足、セックス上等、これぞ、ザ上野節!

ひとは孤独を癒すために恋愛するのではなく、恋愛するからこそ他人にどうしても委ねることのできない孤独を、心底味わうのです。だからこそ、わずかなら出会いが闇の中の星のように輝くことを、あなたはまだ知らないのでしょうか。

 

4.フェミニズムとは少し離れてもなおのこと一層、論理的で読みやすくて価値のある『サヨナラ、学校化社会』

これは、驚きましたね。それまで、フェミやフェミ関係のことばかり、彼女の本で読んでいましたから。「上野さん、フェミ以外もすごいたくさん考えているし、しかも斬新で面白い」って。これは、彼女目線の東大生への長い長い笑える皮肉から始まり、彼女の学校教育への想いを記したものです。今、まさに大学教育を受けている身で、しかも私は東大生なので、彼女の言葉に耳が痛い場面がたくさんありました。例えば、

東大の学生サンは、偏差値が高いだけのふつうの子です。素直だし、ひねくれてもいないし、生活経験は少ないし、幼児的だし、突飛なところもエキセントリックなところもユニークなところもオリジナルなところもなんにもない、ふつうの子。そのふつうの子が、「ヘえ、すごい、偏差値そんなに高いんだ」などと言われて、自分を特別な個人間だとカン違いしているだけです。そのカン違いがどこからきているかというと、これも他者の価値判断を取りこんでいるだけです。

ただ、少し屈折していてアンビバレンツなのは、自分ではこんなふうに特別扱いされることをイヤだと思っていて、そのくせ特別扱いのなかにある特権は一方で享受しながら、それにたいする不安もあるということです。だから、逆に自分の卓越性を表わそうとしたら、自分は特別なことができる特別な存在だというよりも、ふつうの人間なんだけど特別なこともできるんだ、というほうがカッコいい。

東大の子たちは、たとえば自己紹介などの場で、自分がどんなに東大生らしく見えないかということをウリにする傾向があります。自意識過剰なだけでしょう。だから私は、東大生とは自分を特別な存在だと勘違いしているふつうの子たちで、自分がふつうであることを躍起になって証明したがっているふつうの子たちだ、と言っているのです。

 東大生の皆さん、もし、これを読んでいたら耳が痛くなる人はいませんか?他にも、

 私は教壇に立ちながら、熱心に授業に出てくる学生の気持ちがわかりません。「先生、学生時代なにやってたの」と学生から聞かれたら、いまでも戯れに「マージャンとセックス」と言うのですが、それがいちばんヒマがつぶれました。だいたい人生がかったるくて、大学へ行くことはそのなかでももっともかったるいことで、「マージャンとセックス」とほうが、まだいくらかおもしろかったのです」

はい、これが上野千鶴子さんです......。ぜひ、読んでください......。後悔はしません......。

 

5.彼女が客観的にどんな人か知りたいなら『東大で上野千鶴子にケンカを学ぶ』

これ、実は、上野千鶴子さんが書いたわけではないです。タレントの遙洋子さんという方が、上野ゼミに3年間学んで、最後に書いた課題が本になったものです。遙さんが書いた上野千鶴子は、かっこよくて、怖くて、愛があって、強い。そして、最後には、言葉でケンカに勝つ秘訣も書いてあります。5冊目は迷いましたが、これです。上野さんが書いたものではないですが、上野千鶴子自体に興味があるならこれを読めばどういう人か分かります。

存在する限りにおいてはしゃべれ。

 

なにもわからないことをわかったような気になってしまうことのほうかわよっぽど怖い

 

言語は経験の全てを表現するにはつねに「不足」であること。そして第二に、それと同じくらい、言語は経験に対して常に「過剰」であること。

 

私たちは簡単に<本能>という言葉を使ってはいけないのである。また、<本能>という言葉に呪縛されてはいけないのである。<本能>という言葉ほど暴力的な言葉、押し付けがましい言葉ない。

 

なによりも正しい言葉遣いに気を配るのが日常。

 

知のコンプレックス:理解できない時、自分のせいだとうなだれるか、なに言ってんのわからないと言えるか。この差が大きい。議論ができるかどうか。

 

物事は一面では言えないし、物事は複雑すぎる。誰も交通整理教えてくれない。私たちは皆独学できたのよ。

 

 

 

 

どうでしょう、読んだ方がいいと思いませんでしたか。

オリジナルは無から生まれない」のです。

ひらめきは情報の落差から現れます。どうぞ、読んで読んで読んで、オリジナルを、ひらめきを、見つけてください。