さくらちゃん教

誰かの言葉に魅せられて離れられない時ってありますか。その人を尊敬し、その考えを尊重しそこに重きを置いて行動した時、それはもう宗教なのかもしれません。

「霊魂不滅の証明」をソクラテスと私と一緒にしようよ。ープラトン『パイドン』ー

死んだらどうなると思っていますか。

「無、になると思う。」

こう言った人!本当にそんなこと思っているんですか?
どうしてそう思うんですか。直感ですか?それとも、生まれる前の記憶がないからとかそういう理由ですか?

私は、無になるとはおもいません。だから何になるのか、って聞かれてもわからないとしか答えられないんですが。

この世界に生まれてきたことに意味はあるのか?そんなことを誰でも考えたことがあると思うし、私も考えます。答えは結局見つかりません。でも、考えることがやめられません。だって、どんな疑問も結局その疑問につながるから。
受験生の時ずっと考えていました。どうして、こんなにつらい思いまでして私は勉強をしているんだろう。受験に受かりたいから。どうして、受験に受からなければいけないのだろう。いい大学を出たいから、大学生活を楽しみたいから。どうして、私はいい大学を出たいんだろう。いい人と出会ったり、お金を稼げる確率が高まるから。どうして、いい人と出会い、金持ちになりたいんだろう。幸せになりたいから。どうして幸せになりたいんだろう。え、どうして幸せになりたいんだろう。どうして。

ここで、どうしても止まってしまいます。どうせ死ぬのに、と。
どうして、皆さん、どうせ死ぬのに、幸せであろうとするんですか。別に、なんの理由もなく人を殺しまくって、多くの人を不幸せにして、死刑になっても、どうせ、死ぬんですよ。死ぬのは、みんな一緒。もしかして、天国とか地獄とか信じているんですか。いいことをしたら、天国にいける。

「君のお母さんは、今頃天国で君のことをずっと見守ってるよ。」なんだか、子を持つ母の闘病ドキュメンタリーの最後とかに出てきそうなセリフ。どうして、子供のために病気と闘ったお母さんは天国に行くことが決まっているのか、とか考えたことありますか。
直感かもしれないですね。
私、直感はバカにしていなくて、むしろ、理論よりも直感の方が大切だと思います。
いくら、論理的な展開を繰り広げても、理論には前提となる仮定が必要です。上の例だと、幸せになりたい!という直感が理屈をこねる上での仮定となっていることを考えなければいけません。

これはどんなことでも言えることで、数学だって、全てこうしたら良さそう、というような定義を置かなければ何も始まりません。1.2.3.4.....と数を置くところから数学は始まりました。数学だって物理だって、全部この世界はなんのためにあるんだろう。この世界の仕組みを知りたい。という哲学から派生したんじゃあないかと私は思います。だから、私みたいに、ばりばりの理系なのに哲学好きって人が割と多いのかもしれないですね。

だからと言って、哲学から考え直せ、とかいうつもりも無いし、そうするとずっと答えの出ない問いを求め続ける哲学者になってしまいます。答え合わせのできない問いに苦しめられる哲学者になんて、なりたいとは一ミリも思いません。
だから、直感に生きるのです。幸せになりたい、なぜだか説明できないけどあなたが好き、花が綺麗空が綺麗、他人には理解されない自分の性的嗜好、音楽が流れると体が揺れる。どれもこれも、直感です。素敵。

これから、説明しようと思うプラトンの『パイドン』に出てくる霊魂不滅の証明は、確かに、若干、ん???となるところがあるにせよ、さすが後世に渡って読み続けられ多くの哲学者に参考にされているだけあります。とっても面白い論理展開で、その考え方思いつくのはすごい!ってなりました。でも、しっかり仮定を置いているんですよね。そこから話は全て出発している。そんなもんなのかなって思います。

この時代では、「死んだ後も魂は生き続ける。」と主張するソクラテスよりも、「神は死んだ。いまを生きろ。」と主張するニーチェの方が人気がありますね。でも、本当にニーチェの言っていることに賛同するんだったら、人生に絶望しながら生きていかなければいけないですよ。どう生きても結局死ぬんだって絶望しながら、仕方がないからいまを生きていかなければいけません。皆さん、本当に絶望してますか?人生に。きっと、少しは希望を持って生きているでしょう。
私は希望を持っていたいから、どちらかというと死んだ後何かあるんじゃないかなって思います。そもそもこの宇宙があること自体、不思議で仕方ないですよ。死んだ後に、また別のなんかしらの次元に飛ばされるのも、この魔訶不思議な宇宙がある以上充分あり得ると思いませんか?

私、いわゆる本物の哲学書は、東大の西洋思想史という授業で扱われた、プラトンの『パイドン』と『ソクラテスの弁明』しか読んだことないんですが、あまりにもその授業とパイドンに感動したので、それをまとめたいと思いました。教授が言ったこと、全ての授業ですごい真剣に聞きました。大学入ってから、あそこまで真剣に授業聞いたことはありませんでした。というか、大学のほかの講義なんてできるだけ行かないですし、行っても普通は聞かないですから......。

長くなってしまうので、パイドンについては分割して書きますが、哲学触れたことない人も興味があったら読んで欲しいです。というか、私も超初心者ですし、まだ書き始めていないのでうまく書けるかどうかわかりませんが、その場合はどうぞ『パイドン』を買って読んでください。文自体はとても簡単で読みやすいと思いますよ。ちなみに『ソクラテスの弁明』は私的にはそこまで面白いと思わなかったです。

ただ解説するだけではなくて、私の意見もいれて書きたいなあと思ってるので、まあ暇で哲学するかあって思ったりする人は読んでみてもいいかもしれないです。